ココロ カラダ カケラ
麻美と少し話をして。
その後、京子はいつの間にか屋上へと出ていた。
理由なんてものはない。ただ、空が見たかった。

「あー…」

京子は唸ると、ゆっくりと後ろへ倒れていった。

「…失恋…ね…」

ポツリと呟き、ゆっくりと目を閉じた。


涙は出なかった。
叶うことのない恋だということは、誰よりも自分がよくわかっていた。



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