先生がいた。
「強がるなって。お前顔赤いよ。やっぱり熱あるんじゃないの?」

そう言って先生は、その大きな手で私のおでこに触れた。

緊張してもう動けない。

「少し熱いな。無理するなよ。」
「・・・はい。」
「きつくなったら早退しろよ?あ、でも今日の最後の授業俺だからやっぱり帰るな。」
「絶対帰る!!」

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