あの空の向こうに
【巡り合わせー14】


………………







…………ん?







気が付いた祐平は、頭がボ~っとしている。







ん?気が付いた?
何で気を失ってたんだ?
俺は確か子供を助けるため川に飛び込んだハズだが…







ユサユサ…







ハッと気が付くと、自分が誰かにおぶられてるのが分かった。






「わ、わ!」







「お、気が付いたか少年。
ホラ、村に着いたぞ」






と男はいい、祐平を下ろしてくれた。







まだ足元がフラフラしている。







「あ、あの!子供は?」







「ん?ああ、おかげで助かったよ。
気絶するほど必死だったなんて、本当に驚きだな」







それを聞き、ホッとする祐平。
良かった…無事か…






すると、向こうから数人の村人と昨日の女族長が歩いてきた。







ゲ……昨日の女だ…
また何か言われるかな…







皆は祐平を囲み、珍しがるようにジロジロと見ている。







女族長が、代表するかのように一歩前に出た。






「……お前…また大声を出したらしいナ……」







確かに助ける時、母親はシュナウザーを恐れ声を出せなかったが、
祐平は迷わず叫んでいた。







「す、すみません…
俺また大声出してしまって…」







すると女はスッと手を差し出した。







「子供を助けてくれたと聞いタ。
シュナウザーにも怯えずに。
お前、少し気に入った」







と、意外なことに何故か気に入ってくれた
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