あの空の向こうに
【巡り合わせー16】


急に証拠と言われても、何も出てくるハズはない。







「族長~。
この人が本当に英雄レオンなら、あんな罠にかからないと思いますが?
俺は、違うと思うな~」






と、ダラが会話に割り込んできた。







すると、祐平はニヤリと笑った。







「…おい、ダラ…。
小さい頃に族長の大事な皿割って森に埋めたのバラしていいのか?」







「な…!?」







その言葉にギョっとするダラ。







「それに、弟のデラと一緒によく先祖の供え物の食べ物食って、全部シュナウザーが食ったって嘘ついてたよな」







近くにいたデラもビクっとした。
(とゆうかそこにデラ居たんだ)

流石に17年も月日が経ってると、二人とも貫禄のある別人のような顔になっているから分からなかった。







「あと、向かいの女の子の下着を盗もうって…」





ダラは祐平に向かいバッと手を開かせ、族長に答えた。








「あ、コイツ本物です」
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