あの空の向こうに
【もう一度会いたくてー9】


「きっとユウは、転生しても種が違うから、
英雄レオンの屍に触れても、転生の記憶を全部取り戻せなかったとサラは思うナ」







サラの言うのは、まさにその通り。

地球人は、この星の人間と脳が違う為、レオンの記憶を全部取り戻すことは出来ないのだ。







その理由に祐平は納得だった。







となると、やはりこの星がどんなとこか
気になるところである。







「サラ……
じゃあ、教えてくれ……
シュナウザーって化け物と、この星の全てを」







サラは祐平をレオンとして扱いではなく、何も知らない赤子を相手にするように教えてくれた。








「いいカ。
まずシュナウザーについて語ってやろう。
シュナウザーは全身真っ黒い色をして、ユウの背よりもっともっと大きい…
アイツ等に「目」はない。
その分「音」に敏感で、物音たてる者には容赦なく襲いかかる」







なるほど……!
だから村の掟の為、この星はこんなにも静かなんだ。







それに、村を昨晩のように煌々と照らしていたのも、
シュナウザーに見つかるんじゃないか?と思っていたが、
目がないのなら、それも納得いく話だ…







祐平の思っていた疑問が、次々と解決されてゆく
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