あの空の向こうに
【もう一度会いたくてー20】


しかし、村を救う良い案など到底浮かぶワケでもない。







「ユウ様、何か良い手段はないですかの?
他の星でお生まれになったアナタなら、ワシらと違った作戦を見いだせるかもしれませんぞ」







う~ん困った……
さっき見たあんな化け物を目にした後じゃ、なかなか思い付くものではない。







「ヤツらの源を経つとか…?
例えば、生まれる前に、どうこうするみたいな……」







あやふやな発言だが、何も言わないワケにはいかなかった。






「それは無理ですぞ。
ヤツらがどこで生まれるかなどの生態系は、一切が謎。
それに巣に行く者は誰もおらん…」








確かに、あんな化け物のウヨウヨしてる巣なんて行きたくないよな…








皆は一斉に手だてを考え、黙り込む。







しばらく、その沈黙が続いた。







ホワア~~……






静まり返った部屋に、青い光が差し込んだ……






村を照らす炎の色が変わったのか?







色が変わって綺麗だ…





と、祐平はボ~っと外を見ている。







ん…?まてよ…?
外の光が青くなるって確か…






祐平はハッとすると、すでにその場の全員の表情が険しくなってることに気付く。







そう…これは緊急の合図…

すなわち、村にシュナウザーが侵入した合図であった…
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