あの空の向こうに
【もう一度会いたくてー21】


祐平とサラは、いつも以上に慎重にドアをゆっくり開け、
外の様子を確認した。







すると、村の真ん中に2つの黒い陰がうごめいているのが分かった。







(お、おいサラ見てみろ)






と、指を示した方向をサラは凝視する。







あれは先程のシュナウザーだろうか?
その数は二匹に増え、更に緊張感が高まっていた。







どうやら、今この村には、あの二匹が侵入してるようだ。








青い炎が、二匹のシュナウザーを不気味に照らしている。







ふと見ると、その近くで小刻みに動いてる別の影を発見。







(あ、あれは…)







それは、臆病者のデラであった。








その二匹のシュナウザーを見て、ガタガタと震えているのが分かる。







(マズイ………
デラ、頼むから音を立てるナヨ)







ずっと見守っていると、シュナウザーがピクリと反応し、その動きを止めた。







すると、荒れ狂ったようにシュナウザーは勢い良くデラの方向に走り出した!







(しまった!!)
< 126 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop