あの空の向こうに
【もう一度会いたくてー28】


リリリリリリ……







と、
静かに虫の音色が鳴りそうなくらいの、涼しい夜になった。
(この星で、虫の音など鳴らないけど)







明日は朝から村を出発し、シュナウザーの巣に向かう予定である。







今日は寝る場所もないので、サラのテントに寝ることになっている。







「しかし……
なんだってんだ」







強引に呼び出されたので、断るわけにもいかなかった。







しかし、本当に喜怒哀楽の激しいヤツだなあ…







まあティナとはタイプの違う子だが、なかなか一緒にいて飽きないヤツだ。







そして、サラのテントの前まで着いた。







祐平は、少しだけ緊張していた。
特に何もあるわけではないが、女の子と一晩共にするのは初めてだからだ。






スウっと息を吸い、サラを訪ねた。







「サラ、入るぞ」
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