あの空の向こうに
【この星をかけて… 8】


ダダダダダ!!







木や枝などの障害物をうまく避け、祐平達は懸命に逃げるものの、
白シュナウザーも同じ様にうまく障害物を避けて追ってくる。







「ハアハア!
な、なんなんだアイツは!」








「分からん!
あんなの、見たこともないゾ!」








その大きな鎌を振り回しながら、徐々に迫って来ている。








白シュナウザーが通った後は、切り刻まれた木が次々と倒れていく。








その圧倒的な威圧感は、祐平達の恐怖を増幅させているのだ。








「あのデカさはないだろ!
ったく、何食って育ったんだよアイツ!

……うわ!」








いきなり森を飛び抜けると、そこは坂になっており、
2人は転げ落ちてしまった。








「いてて……

………ん?」







落ちたとこの目の前には、遺跡がポツンと建っていた。








「これは?遺跡か?
おい、サラ!
ひとまず、ここに入るか!」







祐平の言葉にサラも立ち上がり、頭をフリフリと振った。







「…こんなとこに遺跡が…?
こんなのサラは知らないゾ」







「知らなくてもいいから、今はここに隠れるぞ!
ホラ、早く!」







祐平はサラの手を引き、2人は遺跡の中に入って行った
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