あの空の向こうに
【この星をかけて… 9】


中に入り、オンボロの頼りないドアを閉めた。







こんなんでも、足止めになってくれればいいが…







とにかく、一旦はこの奥に身を潜めるしかないな…

文句は言ってられなかった。








「…にしても、こんなとこに遺跡があるなんてナ…」








祐平のいないここ17年の間で、もうこの星の遺跡は全て見つけてあるハズであった。






それなのに、まだこんなとこがあったとは…







その未開の遺跡に、サラは戸惑いを隠せない。







「そんなにビクつかなくても大丈夫だよサラ。
どうやら、何も危険なものはなさそうだし」







「ユウ……
そうゆう問題ではないのダ…
気になるのは、この先代の遺跡の年数だ…」






年数?
そう言われても、祐平はピンと来なかった。







「とゆうか、先代の遺跡ってなんだ?
「先代」って…?」





サラは外の様子を確かめる。







どうやら、あの白シュナウザーは今のところ姿が見えない。






それを確認すると、サラは遺跡の歴史を話し始めた
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