あの空の向こうに
【この星をかけて… 16】


ガッ!!!!







振り下ろされた鎌は、祐平の頭すれすれの石に刺さった。







どうやらこの白シュナウザーはあまりの巨体過ぎのため、振り下ろした鎌が祐平達に刺さる前に
遺跡の石に突き刺さったようだ。







ゴゴゴゴゴ……







地面が震えている…
今の衝撃で、遺跡に異変が起きたのだろうか?
音を立てて崩れてゆく…







「今だ!!」







祐平はサラを抱えるように、出口へと走り出した。






白シュナウザーは、鎌が刺さったまま抜けないでいる。







それを背に、祐平達は懸命に走る。







バッと遺跡の外に飛び出し、2人は転げ落ちた坂を駆け上がった。






「ハアハアハア…」






息を切らしながら、崩れ行く遺跡を見届ける…







そして……







ドシャ!!!!







祐平達の居た遺跡は、完全に崩れてしまった
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