あの空の向こうに
【この星をかけて… 19】


「死んじまった……」






祐平はポツリと言った。

やはり目の前で起きたことが、にわかに信じられなかった。






「ユウ…ヨウガンってなんだ?」







サラは、溶岩そのものを知らなかった。






「えっと…溶岩は火山にあって…
つまり……
要は、もの凄く暑い液体ってことさ」







サラはそんな説明で納得し、感心をした。







「なるほど、熱いのカ」






祐平は腕を組み、考えた。







「でも、なんでこんなとこに溶岩が…?」






さっきの地響きといい、タイミングが良すぎる。







しかし、サラはそれを不思議と思わない。







「おかしなことではない。
先代達はシュナウザーを倒すため、こうした罠を張っておくのは珍しくない」







罠?







まあ、そう考えれば一番納得いくが…







サラの考えは、正しかったのかもしれない。








壁画に描かれた場所に、火の中にシュナウザーが包まれてるのもあった。






先代達が、最後にヤツらに対抗するため、こうした罠が作られたのかもしれない。







実際にシュナウザーの一撃で、発動したかのように遺跡が崩れ、
その全部が溶岩に飲み込まれたのだから…







まあとにかく何にせよ、もうこの星にはシュナウザーはいないのだ
< 153 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop