あの空の向こうに
【時を越えてー6】


「ユウ…
ティナの魂がもう転生できないと分かり、お前がここに居る理由はなくなった…
家族のみんなも心配してル
さっさと帰るべきだ…」







それだけ言うと、サラはすぐにドアを閉め、宇宙船のスイッチを押した。








「嫌だ!!サラ!!
止めろ!!!」








ウ゛ウ゛ウ゛ウ゛!!!








祐平が叫ぶのも時遅し、すでに宇宙船はゆっくりと上昇していた…







「…その宇宙船の燃料は、もう地球に行けばなくなる…
戻って来ることも出来ないのだし、もうこの星のことは忘れるんだナ」







飛び上がる宇宙船を背に、サラはそう呟きながら去ってゆく…







祐平は、立ち去るサラのその背を見て気付いた。







その小さなサラの肩が、小刻みに震えていたのだ。







もう……同じことは繰り返したくない…





もう二度と、君と離れたくない…







祐平は立ち去るサラに向かって、言い放った。








「行かないでくれ!!
ティナーーーー!!!!!!」
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