あの空の向こうに
【星を眺める少年ー25】


村人達のささやかな宴は行われ、しばし二人は明日の事を忘れ、温かな時間を過ごすのだった。





美味しい料理や村のダンス。
それは夜更けまで続いていった。





長々と続いた宴も終わりに近付き、村人達はチラホラとテントに帰ってゆく。





その日レオンは久々にティナのテントに行き、二人は話をしながら横になり、寄り添うように眠った。





こうして次の日の朝を迎えることとなった。





ピカ!





今日も日が照らし、ムシ暑い日になりそうである。





早朝早く、二人は村の入り口にいた。





そこに数人の村人と族長が、旅立ちの見送りをする。





「ティナ、気をつけて行くのだぞ。
レオンも頼んだぞ」





「はい、おじ様。
きっといい知らせを持って帰って来るわ」





「任せてください族長」





「うむ。お前達二人には、途中までこのデラとダラが護衛をする。
くれぐれも、シュナウザーには気をつけるのだぞ」





そこには若々しい青年が二人立っていた。




この二人は兄弟で、一人は少し臆病者のデラ、もう一人はレオンとも仲の良いのんびり屋のダラであった
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