あの空の向こうに
【星を眺める少年ー31】


少しでも音を立てたら命はない。
それは極めて危ないことと分かっていた。




しかし、ここで引き返すわけにはいかなかった。





村のため、いやこの星の未来のために、やらなければならなかったのだ。




そうしてる内に、チャンスの時が近付いてきた。





レオンは手で合図すると、二人は茂みから出て遺跡に近付いて行った。





ゆっくり…ゆっくりと…




あと
10歩…………






5歩……………






1歩……………





…と、そこまで近付いたが、レオンはある異変に気付いた。




入り口はすでに開けた形跡があり、ドアはポッカリと開いていた。





その奥は、暗くて何も見えない。





どうする?引き返すべきだろうか?
中にもシュナウザーがいたら生きては出られないだろう。





しかし、ティナは行く決心がついているようだ。




そんな様子を見たレオンも、覚悟を決める。




中に何がいようと必ずティナは守る!!




そう心に決め、二人は遺跡の中へと入って行った…
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