あの空の向こうに
【星を眺める少年ー35】


そこへ、1人の男が奥から走ってくる。




「第2班、ただいま電気の供給を処理しました」





ビシっと敬礼をし、その連絡だけ済ますと、すぐさま後ろを振り向き、走り去って行った。




どうやら今、この遺跡にはレオン達以外にも何人かの人が調査に来ているらしい。




「偶然だな。君達も先代の遺跡を調査しに来たようだな」





まだ心臓がバクバク鳴っているティナは、胸を抑えながら訪ねてみた。





「あ、あなた方も、違う村からこの遺跡を調べに来たですか?
…もうずい分と調べてあるようですが、ここの遺跡は一体……」





「ここの遺跡は先代達の宇宙についてのワープシステムが搭載され、元々は巨大な研究施設だったらしい」





「ワープシステム……やはりそうですか…」





と、ティナの表情ははどことなく元気がなかった。





昨日の晩2人で過ごしたテントの中でも、時折悲しげな顔を見せていたのでレオンは少し心配していた
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