あの空の向こうに
【星を眺める少年ー38】


………………………




決死の消化活動で、何とか火は治まったものの、みんなの様子がおかしい。




「お、おいアレを見ろ!!!」





その内、1人が急に叫び出す。




その目の先には、モニタールームと書かれた部屋があり、開いたドアの中を指差ししている。




「どうした!」




勢いよく男がその部屋を覗く!
が、確認した途端に男の顔はみるみる青くなっていった。





レオンとティナも、急いで部屋を確認した。





そこで見たのは何十台とあるテレビ。この遺跡の監視カメラの映像である。


そこに映っていたものは…………





「シュナウザー…!」




最初は映像は黒く何も映ってないと勘違いをしていたが、すぐにそれは間違いと気付く。





モニター映像は、シュナウザーの黒い大群に埋め尽くされていたのだった。





その目は真っ赤に燃えており、場所からしてホールの目の前まで迫って来ていた!





「なんてことだ……!目が赤い!!」



先程の爆発音が聞こえてしまい、目を血走らせ暴走しているシュナウザー達を映し出している。



そして、彼らは鎌を振りながら走り、辺りを切り刻んでいる。




「見ろ……あれがヤツら特有の腕だ…!あの鎌みたいな腕に切り刻まれてしまう!もうダメだ我々は死ぬんだ!!!」





絶望的な声が辺りに響き渡り、全員パニックに陥った。


レオン達といた男はなだめようとするも、その声はもう誰一人届かなかった
< 38 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop