あの空の向こうに
【星を眺める少年ー46】


ワケが分からず、体も動かない状態で運ばれるレオン。




「う……テ、ティナ?」




ティナは黙ってレオンを運んでいる。





そして、そんな中レオンが降ろされた場所は、ある椅子であった。





「こ、これは…?」




それは、瞬間移動装置が搭載されている小さな船の座席であった。




まだ、レオンにはここに運ばれた意味すら分からない。





「な、何をするつもりだ……ティナ……」





今まで黙っていたティナは、ようやく口を開いた。






「レオン……。あなただけでもこの船に乗って、この星から抜け出して……」





この突然の言葉にレオンは驚く。





「…な……何を言うんだティナ……!一体、何を考えてる……!?」





不意に、ティナの目から涙がこぼれ落ちた
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