あの空の向こうに
【星を眺める少年ー48】


「…や、やめてくれティナ…
僕は君と一緒に死んで転生をして、また君に会いたいんだ…
うぐ……!」




体の感覚がなくなってきた。
どうやらシュナウザーの毒に冒されてしまったようだ。





「レオン……。
…アナタがまた生まれ変わっても、あの悪魔達に怯えながら生きていかなければならない……
そんなのは私イヤなの……
だから、遠くの平和な星で幸せに暮らしてほしいの……」





バキバキバキ!!!




遠くから音が聞こえてきた。





「おい!急げ!ヤツらが来るぞ!!」





ティナの後ろで男は叫んだ。





この男もティナに先程相談され、レオンの脱出を了承したのだった。





もう時間はない、シュナウザーはすぐそこまで迫って来ていた。





別れの時が来たようだ。





「レオン……」





ティナは動けないレオンにそっと口付けをした。





合わさった唇に、ティナの涙がポタポタ落ちる。







「ごめんなさい…レオン…!
約束……守れなくて……」





「ティナ……!」





レオンはしっかりとティナの手を握った。
この手は離しちゃいけない。
この手を離したらもう二度と会えなくなる。





そう思うと、レオンの手には力が込められた
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