あの空の向こうに
【転生ー7】


…休み時間になり、薫が教室に入ってきた。





「祐平!
また遅刻したって?
今日も数学の時間に「結婚したら、お前の旦那は朝苦労するぞ」ってからかわれたんだから!」






と、プンプン怒りながら文句を言ってきた。







これはマズイ…






自分のせいで、薫も悪の手にかかってしまう!






とは思っているものの、寝坊はなかなか直らない。






「ごめんな薫~今度サーティワンのアイスおごるから…」






「ごまかさない!
んもう、ヒゲティーも祐平だけをからかえばいいのに…」







…それもイヤだ。






「とにかく、私までも最近ヒゲティーにからかわれてばかりだわ…もう悔しい」






その言葉に、祐平はピンときた。






「あ、そうだ!
なら、仕返しをしてやろうよ!」







「仕返し?」







「そうだよ、あんなヒゲでも苦手なものはあるハズだ!
そいつを使ってビビらせる!」






「でも、どうやってそんなことを知るのよ」






「フフフフフ…」





祐平に悪魔の顔が浮かび上がった…
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