あの空の向こうに
【転生ー30】


突然のことに驚き、祐平は後ずさりをした。







すると、どうだろうか?
耳鳴りの音は、不思議と次第に小さくなっていった。







「?」







もう一度前に進むと、耳鳴りがだんだん大きくなる。







「こ、これは…?」






ある一定の方向に向かおうとすると、その音はどんどん増すようである。









「……何かを感じる…」








祐平は、耳鳴りが大きくなる方向に進み始めて行く。







まるで、何かに反応するように、音もその反響を増していった。







キイイイン!!!







もう頭が割れるくらい、耳鳴りが強くなっている。







そして、草をかき分け、祐平が辿り着いた場所は……








日の光も差し込まない木々に囲まれ、
それはポツンとあった。








「これだ……」








目の前には丸いボール型の機械が、コケだらけで転がっている。







それは、
紛れもなくレオンの乗ってきた宇宙船であった…
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