あの空の向こうに
【巡り合わせー10】


罠…?

そうだ、自分は何かキラキラしたものに触れ、倒れてしまったんだ!







「あれは何なんだ?
電気がビリッときて、おかげでひどい目に合ったよ」







祐平の答えに、女はやはりといった感じに言った。







「ホラみろ……
あれはシュナウザーに気付かれないため、獲物が悲鳴を上げずに気絶し、村の者が気絶した獲物を捕まえるという罠だ。
本当に英雄レオンの記憶があるならば、それは知らなければおかしい。
その発明を提案したのは、英雄レオンなんだからナ」







そんな発明の提案はしたのだろうか…?






いくら記憶を辿っても細かいことは思い出せない。






やはり、何かがおかしい。
転生の記憶に、曖昧な部分がある。







「細かいことは覚えてないんだ……
だいたいシュナウザーってのも、一体なんなんだ??」







それを聞き、一同は呆れた顔をする。







「そんなことも知らないなんてナ…
お前は本当にこの星の人間か…?」







だから違うって……
自分はこの星の人間ではなかったのだから…






………ん?








祐平は、ピンときた。






「あ、そうだ」







祐平は、ポケットから携帯を出してそれを女に渡した。







「…なんだ?これは?」







「そんな機械見たことないだろ?
これが違う星から来た証明だ」







チャ~~チャラチャ~~チャ~~チャ~~~







…と、突然携帯の着メロが鳴り始めた!
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