あの空の向こうに
【巡り合わせー13】


次の日の朝、祐平はお腹が減り
目を覚ました。







「うう……腹減った…
持ってきたバックもなくしたし、昨日から何も食べてないや…」







こんな森に食料なんてあるハズもないが、とりあえずフラフラとさ迷い始める祐平。







しばらく森を歩いてると気付くが、どこからも物音が全くしない。






この星は風がないのだろうか?

木々のざわめきも、鳥の鳴き声さえも聞こえない。







「なんて、静かな星なんだ…」







これもシュナウザーと呼ばれる化け物の影響なのだろうか?






静か過ぎて、逆に耳がキーンと痛いものだ。








祐平はしばらくあるくと、幅の狭い小さな川に行き着いた。







「あ…昔ここで遊んだことある。
確か見た目に比べて深いんだよな…」







レオンは昔ここで溺れてしまったので、その苦い思い出を覚えている。







すると、そんな思い出を重ねるように、ある出来事が目の前で起きていた。







バシャバシャ!






川で何かがもがいている。







よく見ると、それは小さな子供だった!






こちらの方に流されてくるのが見えた!






「………!!………!!
………!!」







近くに母親らしき親が、声のならない心の声を叫んでいる。





祐平は急いで近くまで走り、大声で呼びかけた!






「おい!今助けるから待ってろ!!」







と言い、川に飛び込んだのだった!
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