大好きなひと

私の目に映っているもの・・・。

きれいな夕日だった。

海にしずまる夕日だった。

明日は夜帰り。

ベランダに出て外を眺める。

「きれー・・・・。」

しばらく沈黙だった。

「あのさ、美羽。」

「ん?」

私は、夕日と空を見ながら返事をする。

「俺さ、ずっと言おうと思ってたんだけど・・・」

「うん。」

「俺・・・美羽が好きだ。付き合って欲しい。」

私の意識が飛ぶ。

「えっ?」

と聞き返すが何も返事はなく

新の眼差しがまっすぐだった。

このとき、なんとなく・・・

・・・ドキッとしてしまった・・・。

「美羽の気持ち分かってるよ。だから・・・。おれ・・・」

「考えとく。」

「え?」

「考えとく。」

といってしまったんだ。

私自身、怜が好きだって分かってる。

いつか言おう・・・そう思っていた。

ここから、私の人生は大きく動く・・・。
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