【短】愛なんて誓わせない


母親が再婚したのは、私が小学3年生の頃。

「宜しくね。凜ちゃん」

優しそうな新しいお父さんと…


「ほら、凜。お兄ちゃんの直人くんよ」

「直人だよ。今日からよろしくな?凜ちゃん」

そう言って新しいお父さんと同じようにように優しい目をした彼が手を差しだして来た。


その手を恐る恐る握ったあたし。

そして、彼の大きな手に優しく握り返された時、なんだかドキッとした。


まだ恋なんて分からなかったけど…

きっとこれが初恋…。



< 2 / 21 >

この作品をシェア

pagetop