Lightning speed
ひとりぼっちのエース
『よし、これなら大丈夫そうだ。明日からなら練習に出てもいいよ』

『ほ、本当ですかっ!?』



長いリハビリを終え、ようやく部に復帰できる。
私はまたバスケをできる喜びに心踊らせていた。



『もう膝大丈夫なの?』

『うん』

『おー、エース復活だ』

仲間からの激励。



『…そのまま辞めればよかったのに』

そして嘲笑。

瞬間、視界がぐにゃりと揺れる。
私を嘲笑う仲間。

『私達必要ないじゃん』

『一人でも試合に勝てるんでしょ?』

『なら一人でやれば』

やめて、聞きたくない、聞きたくない、聞きたくない聞きたくない聞きたくない―――

何も見えない、何も聞こえない、やめて、やめて、やめて―――



『精々頑張って、ひとりぼっちのエース』


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