櫻桃~サクランボみたいな二人~


#光輝side#


ミス・コンは無事終了した。

桃花に賞状を渡したとき、驚いている桃花の顔が可愛かった。

多分、俺の顔は赤くなっていただろう。

「光輝ぃ!!!」

着替えた桃花が俺の元に走ってきた。

「あのミス・コンの結果、間違えじゃないよね??」

桃花はまだ、ミス・コンの結果に納得がいってないようだった。

「間違えてない。結果には何の問題もないさ」

「でも、あたしが1位で華香ちゃんが2位だなんて、やっぱり間違えとしか…」

はぁ…。

もう少し自覚を持とう、といつも思わされる。

「そういえば、波重から、チケット貰ったか?」

「……。…あぁぁっ!!!」

貰ってなかったか…。

「光輝、波重先生のとこまで行こ!!!」

桃花に腕を引っ張られ、強制連行された。



≪生徒会室≫

「なぁみしぃげせんせぇい」

「はぁい??…あら、高乃さん。どうしたの??」

どうしたのって…。

「先生、あたし、熱海旅行券とケーキ割引券まだ貰ってません」

「あらぁ、そうだったわね」

_ガサゴソガサゴソ_

引き出しの中を必死に探している。

「あぁ!あった。はい、渡しそびれてて…ごめんなさいね?」

「いえいえ!!ありがとうございました」

桃花は満足した顔で、生徒会室を後にした。




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