櫻桃~サクランボみたいな二人~


*桃花side*


何か…2人で仲よさそうに話してるし……

何かしょっく……

「桃花どうしたの?」

蜜乃がニヤッと笑った。

「えっ?何が?」

あたしは戸惑いながら答えた。

「もしかして…妬いた?」

「妬くって何を?」

そう聞いたのは光輝だった。

「光輝って意外と……天然!?」

「は?ふざけんな。俺は天然じゃなくて、シャイなんだよっ!」

と言いきった光輝。シャイの意味わかってるのかな…?

「ま、そーゆーことにしといてあげよう!」

と、みつちゃんが言った。チョー上から目線だよっっ

でも仲良くしてる光輝とみつちゃんを見てると胸がチクチクする。

この気持ちって何なんだろう??

そんなことを思いつつ、学校が終わった。

キーンコーンカーンコーン…

「おっわったぁぁぁ~」

と言って、伸びをしているみつちゃんが目に入る。…はっきり言って、みつちゃんはクラスでいっちばんカワイイ。あたしなんか、たぶんクラスで一番ブスだよね…

性格もキモいし…やっぱり、光輝とみつちゃんの方がお似合い…なのかも…

「おい!桃花!帰るぞー」

「ご、ごめん。あたし、寄るとこあるから…みつちゃんと一緒に帰って?」

と手をあわせて謝る。

「なんで梶川なんかと帰んなきゃいけねぇんだよ!どこだよ寄りたいとこって!」

こ、こわい…そんな怒って言わなくても…それに、光輝のためにやってあげてるのに…

「し、下着買いに行くの…ほ、ほら、やっぱり男の人には居辛いとこかな?って思って…」

「嘘だろそれ?」

と怪しげな表情をする光輝。

「な、なな、なんで??」

「さっきからカミカミだから。」

な、なんでばれてるのーーー!?(心の中までカミカミ。)


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