櫻桃~サクランボみたいな二人~


*桃花side*


「桃花、履けたか?」

「うん」

あたしと、光輝は、一緒に帰ることにした。

「あ、もう、すっかり暗くなってる…」

「ホントだな…」

なんか…怖い…。

「あたし、暗いの…怖い…」

小さい頃からそう。夜中のトイレ、ムリ。

「お前、ちっこい頃から、そうだよな」

むっす~。バカにするな。

「ん」

「へ?」

そう言って、手を差し出した。

あたしは、素直に…。

「ん///」

光輝の手の平に、自分の手を乗せた。

「今日は、素直じゃん」

「だって、冗談ヌキで、怖いんだもん」




そう言いながら、あたし達は、学校を出た。







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