櫻桃~サクランボみたいな二人~


「お母さぁ~ん!!!」

「何?こんな遅くに…」

聞かなきゃ!

「選挙で、グッッッとくる、演説は?」

「は?急にどうしたの?」

「あ、い、いや…。こ、光輝の演説を考えてあげようかな~なんて思ってさ…」

まあ、光輝と一緒に考えてるんだけどね…。

「う~ん…そうね…。なんか、いい言葉ばっかは、キレイごとだけに聞こえるから、
ありったけの言葉で良いんじゃないの?」

「え?ドユコト?」

サッパリ分かんないんだけど…。

「つまり、いい事ばっか言う人、たまにいるでしょ」

「うん」

「その言葉って、ただのキレイごと言ってるだけでしょ?」

確かに…!

「そう言われれば、そうかも…」

「だからね、自分を高い棚に上げすぎないような言葉が、お母さん的には…いいな」

なるほど!そうゆう事か!

「ありがと!お母さん」

「どういたしまして」


あたしは、光輝のもとへ戻った。



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