櫻桃~サクランボみたいな二人~
第四章 選挙
月曜日になった。
あれから、俺は、桃花と一緒に演説の練習をした。
「光輝ぃ~。とうとう、選挙当日だよぉ~」
「分かってるよ…。てか、なんで、俺より、お前が緊張してんだよ」
ったく~…。なんで、桃花、お前が…。
「だって、あたしのパートナーみたいなのが、決まるんだよ!」
パートナーみたいなの、ってなんだよ。みたいなのって…。
「ま、お前は、楽にしてりゃ~いいの。桃花は、気にスンナ」
「気にするよ!って、始まるよ~!!」
『みなさん、お待たせしました。只今から、今年度、生徒会長選挙を行います』
波重が、司会を始めた。すると、他のせいとは「うぇ~い!!!」なんて言ってる。
『選挙は、3日間で、≪演説≫、≪校内街宣≫、≪投票≫、と、行います』
えぇ~!!校内街宣もやんの?
「ねぇ、光輝。校内街宣って…何?」
「はぁ?校内街宣っつーのは、町で、候補者が、車で、まわってるだろ?」
「うん…」
「あのことを、街宣って言うんだ。それを、校内でやるから、校内街宣って言うんだ」
っていうことだと思う…。うん。
「なるほど。何となく分かった。ありがと!」
「おう」
『候補者は、30分後、生徒会室に来てください』
こうして、選挙会が幕を開けた。