櫻桃~サクランボみたいな二人~
第四章 選挙


月曜日になった。

あれから、俺は、桃花と一緒に演説の練習をした。

「光輝ぃ~。とうとう、選挙当日だよぉ~」

「分かってるよ…。てか、なんで、俺より、お前が緊張してんだよ」

ったく~…。なんで、桃花、お前が…。

「だって、あたしのパートナーみたいなのが、決まるんだよ!」

パートナーみたいなの、ってなんだよ。みたいなのって…。

「ま、お前は、楽にしてりゃ~いいの。桃花は、気にスンナ」

「気にするよ!って、始まるよ~!!」


『みなさん、お待たせしました。只今から、今年度、生徒会長選挙を行います』

波重が、司会を始めた。すると、他のせいとは「うぇ~い!!!」なんて言ってる。

『選挙は、3日間で、≪演説≫、≪校内街宣≫、≪投票≫、と、行います』

えぇ~!!校内街宣もやんの?

「ねぇ、光輝。校内街宣って…何?」

「はぁ?校内街宣っつーのは、町で、候補者が、車で、まわってるだろ?」

「うん…」

「あのことを、街宣って言うんだ。それを、校内でやるから、校内街宣って言うんだ」

っていうことだと思う…。うん。

「なるほど。何となく分かった。ありがと!」

「おう」

『候補者は、30分後、生徒会室に来てください』


こうして、選挙会が幕を開けた。


< 49 / 197 >

この作品をシェア

pagetop