櫻桃~サクランボみたいな二人~
~体育倉庫~
「み~つ~ちゃん?いる~?」
と、体育倉庫に入った途端、
バタンッッ!ガチャッ!!
「んきゃぁっ!?…あれ?嘘?どして鍵が閉まってるんだろ?故障ってやつかな~?んー…?どうしよう。でもまぁ、明日になればだれか来るでしょ♪それまで寝てよーっと♪」
と、気楽そうな桃花は、寝ることにした。
「Zzz」
そんなころ、外では…
「ねぇ?いいの?桃花おいてきちゃって。もしかしたらいじめられてるかもよ?体育倉庫とかに閉じ込められたりして。」
「大丈夫だよ。あいつは。なんてったって、俺らがデパートのエレベーターを使ってたら故障しちまって、その時にあいつは『なんとかなるよ~~』って言ったんだぜ?あいつは意外と大物だから大丈夫だ。」
と、自慢気に話す光輝。
「せ、先輩!!」
と、後輩が息をきらして、こっちへ来る。
「どした?」
光輝は、短く返す。
「せ、先輩が…!桃花先輩が…っ!体育倉庫に…っ!」
と後輩が言いきるまえに光輝は走りだした。
「ちょっ…まいいや。伝えてくれてありがとね。あとはあの人に任せなさい。」
と穏やかな笑顔で蜜乃は言った。
「は、はいっ!大事にならなきゃ良いですけど…」
「大丈夫だと…思えないわね。後輩ちゃん。一緒に職員室まで行きましょう。うちの大事な桃花をよくもかわいがってくれたわね…クソ女共…」
こわっ!と後輩は思ったに違いない。
「そ、それじゃあ行きましょうか…」
と、少しテンション低めに言った。