櫻桃~サクランボみたいな二人~


蒼慈の演説が始まった。

『みなさん、こんにちは。この度、生徒会長に立候補した、3Aの須永蒼慈です』

やっぱり、最初は挨拶と、自己紹介だよなぁ…。

『僕は、この学校を、県で、1位の脳力を誇る、学校にしたいなと思います』

マ、マジかよ…。

今、この学校は、そこまで、頭のいい学校ではナイゾ!

『その為に、内容を濃くし少し時間を延ばします』

はぁぁ?!蒼慈、お前、馬鹿か!

他のヤツも『はぁぁぁ?!』だとか、『イミフ~!』とか、ブーイングばっ

まぁ、中には、『確かに』とか、『賛成ぃ~!!』

「ねぇ、光輝。この学校、そんなにしなくても、いいのに…」

「まぁ、確かにな。あいつは、自分が生徒会長になるからには、いい学校でいてほしんだろうよ」

「でも、今ので、蒼慈くんの評判、下がったよね」

だよな。…ってことは、俺、有利じゃん!

『でも、そんなこと、皆さんは、望んでないと思います』

うんうん。俺は、蒼慈の言葉に、頷いた。

『そこで、先生にお願いして成績のつけ方を少し甘くしてもらいます』



このまま、蒼慈の演説が続いた。



 
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