櫻桃~サクランボみたいな二人~
*桃花side*
「桃花……もしかして自覚なかった?」
みつちゃんがまさか!?という顔で聞いてきた。
「だって……自然に閉まっちゃったのかなぁって」
「はぁ…やっぱり」
と光輝がためいきをつきながらつぶやいた。
「やっぱりってなにが?」
何がやっぱりなの????
「ん?別になんもないけど」
「ふぅ~ん……教えてくれないならいいもん。」
あたしはいじけるようにいった。
「じゃぁ梶川、俺達、帰るから。」
「えっ、ちょっ、ちょっと~」
なんで?光輝はみつちゃんと一緒に帰るんじゃないの??
「ちょっと待って、光輝はみつちゃんと帰るんじゃないの?」
「「はぁぁぁ??」」
な、なにげにハモってるし。
「ちょっと、桃花、あんた何言ってるの???あたしが光輝と帰ると思う???」
そ、それは……。
「お、思いません……。」
「じゃぁあたし、帰るね~♪」
「うん。ばいばぁい。」
あたしはみつちゃんに、手を振った。……すると、
_ギュッ…_
「えっ……?」
あたし……もしかして…………抱きしめられてる……???
「めちゃめちゃ…心配したんだぞ」