櫻桃~サクランボみたいな二人~


え…?光輝が…?

「光輝も…心配するんだね」

「俺が…心配しちゃ悪い?」

そ、それは……

「それは…別に……」

「いいだろ?」

「はい…」

「そんじゃ、帰るぞ」

「うん!」

*帰り道*


あ………

「こ、光輝?」

「ん?」

あたしは光輝に聞きたいことがあった。

「あ、あのさぁ」

「なんだよ」

「光輝はさぁ……みつちゃんのこと……好き……なんだよね?」

き、きいちゃった………。

「はぁぁぁ?俺が、梶川を?ありえねぇ…」

「え、そっ、そうなの?」

「俺が今まで、梶川のこと好きって言ったこと、あったか?」

そっ、そういえば……そんなこと…一度も言ってなかったかも…

「言ってません…」

「だろ?だったら、んなこと言うなよ?だって俺は…」

と言いかけ、光輝は立ち止まった。

「だってさ…俺は…お前のことが…」

「ことが?」

と、あたしは首を傾げて言ってみる。

「その…あの…す、すす…」

「す?あ、すずり?」

「なんでそうなるんだよ!『お前のことがすずり』っておかしいだろ!?もうちょっと考えろばーか!!」

「えぇぇぇぇ!!??ひっどぃぃぃぃ(泣)」

と言って、平凡(?)な今日は幕を閉じた。
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