彼女は双子!?
「ふぇっ!? ちょっ…どこ行くの??」


マヌケな声が後方から聞こえる。


こーゆう姜もいいかも☆


笑顔が顔全体に広がる。


「俺のお気に入りの場所」


姜の顔は一切見ることをせずにそう言いながら手を引っ張った。


「榛のお気に入りの場所………? 気になる」


最後が聞き取りにくかったけど、俺にはちゃんと聞こえた。


『気になる』って言葉が。


それが俺に対して恋愛感情がなかったとしても。


しばらくの間、無言で歩き続ける俺達。



町から外れ、川沿いの土手の辺りを歩いている。


あともう少しで………


目的地に着く。



着く頃には…いい感じの時間帯、だな。



土手に下り、歩道橋の下を潜(くぐ)る。


「わぁ━━━…」


目の前に広がる景色に感嘆の声をだす姜。


瞳に映る景色は夕焼けでオレンジに染まり、キラキラ反射している海と見事な夕焼けを作り出している太陽。


誰にも教えてない…俺だけの秘密の場所。


姜には知ってもらいたかったから連れてきた………。





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