彼女は双子!?
「へぇ…。 特別棟って来ないからこんなところがあるなんて知らなかった」


顔を綻ばせながらそう言う姜。



さて…疑問に答えてもらいますよ? 姜サン?


「なんで泣いてたんだ?」


いきなり本題に入ったことでビクッと肩を震わす姜。


顔を覗き込むと瞳が潤んでいる。



これは…相当なことでもあったかな?


頭を優しく撫でてやると………


「ありがと…榛…」


と言いながら俺の肩に頭を寄せてきた。


あの…
これでも健全な男子高生なんですけど。


好きな女が肩に寄り掛かってて我慢とか地獄じゃね!?


それくらい分かってくれよー。



「えっと…あの………」


言いにくそうに口をモゴモゴさせている姜。


言いたくないことって誰にでもあるしな…。


自然と話してくれるようになるまで待つか。


大丈夫。


前よりずっと距離が近くなっているはずだから。


「無理に話さなくていい。 話せるようになるまで言わなくていいから。 あ、無理して笑うことだけはやめろよ? 逆に心配になるからな」


今言えるのはこれだけ。





< 32 / 47 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop