彼女は双子!?
それを聞いた俺はその桧ってヤツを殴りたいと思った。


姜を悲しませても泣かせてもいいのは俺だけだ!!と思ったがそれを口にだせば命の危険を伴うのでやめておいた。


「姜…今まで辛かったな…」


今にも泣き出しそうな姜を抱き寄せた。


ここで『さりげなく何してんだ』というツッコミはしないでもらいたい。


我慢していたのか姜の肩が震えている。


ポンポンと優しく頭を撫でてやれば声を出さずに泣いた。


そんな姜を見て、羽塚桧ってヤツを許せない、と思ったのは言うまでもない。


たとえ神が許したとしても俺が許さない。


そんな決意をしたとき、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。




「…。 姜、5限目の授業はサボれ」


言葉的にはそっけない言い方になってしまったがその口調には優しさを含んでいる。


泣き腫らした顔を見られたくないのか姜は俯いたまま、コクンと頷いた。


もう一度優しく頭を撫でて芝生の上に寝転んだ。


視界に入るのは澄み切った綺麗な空。


今日という日を忘れてはいけない、と固く心に誓ったのだ。





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