彼女は双子!?
昼休みになり日課になりつつある裏庭に行こうとするとすれ違った人物。
この学校は人数が多いから見たことない人がいても不思議ではないがあの外見はどこからどうみても目立つ容姿をしていた。
もしかしなくても今日騒がしかった理由ってコレ?
なんて思いながらソイツの後ろ姿を眺めた。
とクルリとこちらに振り返る美形クン。
そしてこちらに向かってくる。
「えーっと…学園の王子様、だよね? 君と同じクラスの双子ちゃん、嶺じゃないほうね…どこにいるか知ってる?」
親しみやすい感じで話し掛けてきたがこれだと姜のことをかなり知ってるみたいだ。
「麻沓 榛。 君は…?」
あえて今さっきの疑問には答えず名前を聞いた。
まぁ普通は名乗るのが礼儀ってもんだからな。
「おっと失礼。 んー…数週間前に転校してきた羽塚 桧。 とある女の子、嶺の双子ちゃん、姜に会いたくて転校してきた」
あんなことしといて姜に会いたくて転校?
コイツの思考回路、マジでどうなってんの?
心の内で毒を吐きながら答える。
「あー…姜さんの居場所は分からないな」