涙が愛しさに変わるまで
あたしが急に態度が変わった水野課長をポカンと見ていると、水野課長は慌てて手を離した。
「すいません!呼び止めてしまって!」
「い、いえ」
水野課長は「それじゃあ!」と言って足早にその場を後にした。
………水野課長やっぱりいい人だなぁ。
だけどやっぱり相談することはできない……。
素直な女の子なら、ここで相談してなにか解決方法を思いつくかもしれない。
だけどあたしは意地っ張りだからそんな事できない。
本当はそんな女の子になりたかった。
ずっとあたしの憧れだった。