涙が愛しさに変わるまで
あたしは隣の部屋でハーブティーを作り、持っていった。
「どうぞ。」
「ありがとう」
ソファーに座る夏羽さんにハーブティーを差し出し、自分も向かい側に座った。
「まぁ。おいしいハーブティー!ありがとね真依ちゃん。」
同性のあたしでもキュンとしてしまうような笑顔。
この時、昨日の出来事は忘れていたんだ。
でも思い出した。
「真依ちゃん。……会社辞めてもらえないかしら?」
この一言で。
夏羽さんはやっぱりニコニコしながらあたしに言った。
あたしはフリーズした。
夏羽さんはそんなあたしを見ながら、まだニコニコしていた。