涙が愛しさに変わるまで


あたしは遊び………



あたしは二番目………



わかってた。



わかってたはずなのに……あたしなんでこんなに泣いてるんだろう。



「ふぇ……っく」



やっぱり大好きなんだ。



あたしは今日でこの会社を辞めなければいけない。



大好きな桐沢社長から離れなければいけない……。



あたしは涙を流しながら、辞表を書いた。



そしてソッと机の上に置きあたしは社長室を出た。



きっと辞表の字はガタガタだと思う。



だって涙でぼやけてなにも見えなかったんだ。



ただ……桐沢社長の笑い顔だけが目に浮かんでた。



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