涙が愛しさに変わるまで
そしてあたしは魚や、クラゲを見るのが好きになった。
だからマンションも水族館の近くにした。
たくさんの好きなものに囲まれて、あたしは今凄く幸せ。
ただ……今でもあたしは桐沢社長以外は男として見れない。
もう、会うこともないのに……あたしはやっぱりあなたが大好きなんだ。
あたしは水族館に来た。
まだ実際に来たことはなかったから、凄く楽しみ。
……凄い。大きいな。
とても大きい水槽の中をいろいろな魚達が泳いでる。
だけどあたしはそんな水槽の前を通りすぎ、他のとこよりもさらに薄暗いクラゲコーナーにやってきた。
暗い中、水槽にあたる光だけがぼんやりと明るい。
まるでクラゲ達が光を放っているかのよう。