涙が愛しさに変わるまで
その笑った顔が、少し寂しげに見えたのは気のせいかな?
「亮?」
あたしの前を歩く亮に話しかけた。
すると亮は振り返って優しく微笑みあたしを見た。
「真依さぁ、観覧車好き?」
「え!!大好き!!」
「ふふっ。よかった。ここの観覧車から見る街並みが凄い綺麗なんだってさ。」
観覧車……!!
あたしは遊園地が大好きで、そのなかでも観覧車は一番好きなんだ。
「乗る!乗りたい!」
あたしがそう言うと優しく笑って頭をくしゃっと撫でてくれた。
「じゃ、行こう。夕日が沈む時が綺麗らしいし」
空を見たらもうオレンジ色をしていた。