涙が愛しさに変わるまで
「ん?どーした?」
ていうか……なんで今まで気がつかなかったんだろう。
「おーい!真依ちゃーん?バカ真依ちゃーん?」
今井さんと桐沢社長は……こんなにも似ているのに……。
あたしのことをからかうように撫でたり……。
確かに桐沢社長よりも頼りになって優しいかもしれない。
だけど、似ている部分もいくつかある……。
「真依ちゃーーんっ!!」
「は、はい!?」
耳元で名前を叫ばれて、とっさに返事をした。