涙が愛しさに変わるまで
「大丈夫?なんか顔死んでたけど」
クスッと笑って言う今井さんを見て、ますます似てると思った。
「……だいじょぶ……たぶん」
あたしはそれだけ言うのにも必死だった。
というより、それしか言葉が出なかった。
「なんか急にテンション低いんだけど……本当に大丈夫か?」
あたしはそんな今井さんにコクンと頷いた。
「ほら!居酒屋行くんだから、元気だしとけよ!バカはいつでも元気じゃなきゃな!」
またあたしの頭を撫でながら、からかうように笑った。
あたしはからかわれたから、少しムッとしてしまった。
「バカとか言わないでください!」
そう言って腕を払おうとしたら、逆に腕を掴まれてしまった。