涙が愛しさに変わるまで


………えっ。



あたしは動きを止めてしまった。



だって……それって……つまり。



「真依……結婚しよう。俺がおまえの側に一生いる。」



あたしはまた溢れてきそうな涙をこらえて、飯島社長の目を見つめた。



「はい……。結婚してください。」



あたしは今までにないくらいの飯島社長の笑顔を見た。



そしてきつく、きつく抱きしめられた。



「……真依。愛してる。」


あたしも飯島社長の背中に腕を回し、ぎゅっと抱きしめた。



「あたしも……愛してます。」



そっと体を離し、お互いに見つめあう。



そしてゆっくり、ゆっくり飯島社長の整った顔が近づいてくる。



額と額がくっついたところで、二人で笑いあった。



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