涙が愛しさに変わるまで


あたしは無言のまま、社長室を出て隣の部屋へ。



そこでコーヒーを入れ、もっていく。



本当になんであたしなんかが秘書なんだろ?



仕事なんてきちんとこなせてるわけじゃないのに……。



あたしは社長室の前に立ち、扉を二度ノックした。



「失礼します」



軽く挨拶をし、中へ入る。


桐沢社長は書類を読みながらタバコを吸ってた。



あたしに気づいた、目があった。



「まー子おせぇよ。とろすぎ」



口悪すぎる……。



でもそういいながらもタバコを消した桐沢社長。
あたしがタバコだめだから……。



そんな少し優しいところに心臓が跳ねる。



「すみません。」



あたしはそういい、コーヒーを差し出した。



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