涙が愛しさに変わるまで


「今度俺のこと嫉妬させたら……次は最後までやるよ?」



そういって怪しげに笑った桐沢社長はいつもと同じだった。



さっきの悲しそうな顔を忘れちゃうくらい……。



「……あ、そうだ」



そういって桐沢社長はあたしの首に近づいてきた。



「え?……あの桐沢しゃ、痛っ!」



あたしの首もとに痛みがはしった。



「ほら。これで男もよって来ないだろ」



……なんだろ?



「あの……なにしたんですか?」



あたしが言うと、一度キョトンとしてから笑いだした。



「やっぱ男慣れしてねーんだな。わかんないんだったら後で鏡見とけ」



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