涙が愛しさに変わるまで
「なぁ、暇だからキスしよー」
次の日、あたしがスケジュールをチェックしていると桐沢社長が言ってきた。
あたしの肩に顎をのっけて喋る桐沢社長。
息がかかってくすぐったい……。
「し、しません!」
あたしは必死に抵抗した。
桐沢社長が横でフフッと笑った。
「強がんなくったって真っ赤だから。」
スーッとあたしの頬を撫でられた。
ビクッとしてしまうあたし。
「キスしたくないの?」
……こんなの答えられるわけないじゃない。
「こっち向いてよ」